マレーシア
マレーシア

東南アジアにあるマレーシアは、多民族・多文化の国なんです。国は2つの地域に分かれていてひとつはマレー半島の西側もうひとつはボルネオ島の北側にあり、首都はクアラルンプールといって都市の中心にそびえ立つペトロナスツインタワーは象徴的な建物ですね。国土はだいたい日本の約90%くらいの大きさで、人口は約3300万人います。公用語はマレー語ですが、英語も広く使われており、宗教はイスラム教が主流です。
マレーシアの歴史もとても興味深いんですよ。昔からインドや中国との交易が盛んだったんですが、特に15世紀のマラッカ王国の時代には、アジアの貿易の中心地として繁栄しました。しかしその後ポルトガルに征服されたりオランダやイギリスにも支配されるという波乱の歴史が続いたんです。20世紀には日本の占領もありましたが、1957年にイギリスから独立を果たし1963年には現在のマレーシアが誕生したわけです。
経済についても触れましょう。マレーシアは天然資源がとても豊富で、石油や天然ガス、ゴム、そしてパーム油なんかが主要な輸出品です。製造業も強くて、特に電気・電子機器の輸出が盛んです。観光も大きな産業になっていて美しいビーチ、熱帯雨林、そして近代的な都市が訪れる人を魅了しているんです。ランカウイやペナンのようなリゾート地、クアラルンプールの都会的な景色、ボルネオの手つかずの自然、どれもそれぞれ違った魅力があるんですよ。
マレーシアの政治体制は少しユニークで、立憲君主制という形を取っています。おもしろいのが、9つの州のスルタンの中から5年ごとに選ばれるんです。王様が変わるのは他の国では珍しいですよね。でも、実際に政治を動かしているのは首相で、議会制度がしっかりと機能しています。
文化もまた豊かでマレー系、中国系、インド系といったさまざまな民族が暮らしているので、それぞれが独自の伝統や習慣を持っています。食文化もその影響を強く受けていて、ナシレマやサテ、ラクサといった、どれもおいしい料理がたくさんあります。宗教も多様で、イスラム教が中心ですが、他の宗教も尊重されていて、街にはいろいろな宗教施設が並んでいます。
言葉も多彩で、マレー語のほかにも英語、中国語、タミル語が日常的に使われているんです。教育も充実していて、マレーシアの学生たちは外国での留学も盛んに行われており国内の大学も質の高い教育を提供しています。
もちろん、課題もあります。特に民族間の経済格差や、都市部と地方の発展の違いが問題として挙げられますが、政府はこれらの問題に取り組んで、国全体のバランスの取れた発展を目指しています。多文化が織りなす独自の魅力、美しい自然、そして活気あふれる都市が揃ったマレーシアは、訪れるたびに新しい発見ができる国です。