ベネズエラ・ボリバル共和国

ベネズエラ・ボリバル共和国

ベネズエラは、南アメリカの北部にあるカリブ海に面している国です。北はカリブ海、東はガイアナ、南はブラジル、西はコロンビアに囲まれていて、国土は約91万6,000平方キロメートルあります。人口は約3,000万人でベネズエラの政治、経済、文化の中心地となる首都はカラカスです。石油が豊富なことで知られていて世界でも有数の埋蔵量を誇り、この石油産業が長年、国の経済を支えてきました。

この国は、とにかく自然が豊かでアンデス山脈やアマゾンの熱帯雨林、オリノコ川など、さまざまな地形と気候が広がっているので観光地としても人気なんです。特に、世界一高い滝「エンジェルフォール」が有名で、世界中から観光客が訪れているそうです。他にもカナイマ国立公園やカリブ海の美しいビーチ、ロス・リャノスと呼ばれる広大な湿地帯など、自然愛好家や冒険者にはたまらない場所がたくさんあります。

歴史を振り返ると、ベネズエラは16世紀にスペインの植民地として始まり1999年にウゴ・チャベスが大統領に就任してから「ボリバル革命」と呼ばれる左派的な政策が導入されました。チャベスは貧困層への支援を強化し、社会福祉を充実させましたが、経済はますます石油に依存するようになりました。

2013年にチャベスが亡くなり、ニコラス・マドゥロが後を継ぎましたが、彼の政権下で石油価格の下落したことによりベネズエラの経済に大打撃を与え、物価の上昇や物資の不足が国民生活を苦しめています。

政治的には、マドゥロ政権と反対派の対立が続き、国際的にも注目されています。一部の国は反対派のフアン・グアイドを支持する動きもありましたが、国内では緊張状態が続いています。

文化面では、ベネズエラはとても多様です。先住民、アフリカ、スペインの影響が混ざり合い、音楽やダンス、料理にその豊かな伝統が現れていて特にサルサやメレンゲ、そしてアルパという民族楽器の演奏が人気でカーニバルや宗教行事など年中活気あふれるお祭りが行われています。

今、ベネズエラは政治や経済の面で困難な状況にありますが、その美しい自然や豊かな文化は多くの人を魅了し続けています。