ツバル
ツバル

ツバルって聞いたことありますか?南太平洋にぽつんと浮かぶ小さな島国なんです。場所は、ハワイとオーストラリアのほぼ真ん中あたりにあって、9つのサンゴ礁の島々から成り立っています。面積はたったの26平方キロメートルで世界でも指折りの小さな国なんですよ。2024年の時点で、ツバルの人口はわずか11,000人ほどで首都はフナフティという環礁にあって、そこが政治や経済、文化の中心になっています。
ツバルの人々が話すのはツバル語と英語で、ほとんどがポリネシア系の人々が伝統的な生活スタイルを守りながら住んでいます。ツバルは昔イギリスの植民地だったんですが、1978年に独立を果たして今は英連邦の一員として、立憲君主制と議会制民主主義を採用しています。
ツバルの経済規模は小さく基本的に輸入に頼ることが多いんですけど、主な産業は漁業と農業です。ココナッツやタロイモなどが栽培されているんですが、土地が限られているので大規模な農業は難しいんですね。それでもツバルにはもう一つの重要な収入源があって、それが国際インターネットドメイン「.tv」の使用権。テレビ局やストリーミングサービスで人気が高く、これが国にとってはかなり重要な収入源なんです。
そしてツバルが今、世界で注目されている最大の理由は気候変動なんです。ツバルはとにかく海抜が低く平均してたった2メートルしかないんです。だから、海面が少しでも上昇すると国の大部分が水没するリスクにさらされているため、国際会議などでこの問題について声を上げ自国の存続が危機に瀕していることを訴えています。これはツバルだけでなく、太平洋の他の島々にも共通する大きな課題なんです。
文化も魅力的ですよ。ツバルには、島国特有の伝統や自然との調和が深く歌やダンス、手工芸品などが人々の生活に密接に関わっていて、特に「ファテテ」という伝統的な踊りは地元の人々に愛されています。生活自体はシンプルですが、自然と共に生きるスタイルが続いているんですね。
観光業はまだそれほど盛んではないんですが、ツバルの美しい自然や伝統文化を求めて訪れる人々は徐々に増えています。白い砂浜、透き通った青い海、そして手つかずの自然が広がるこの島々は、エコツーリズムとして注目を集めているんです。
ツバルは国土も経済も小さいけれど、その存在感は決して小さくなく気候変動の問題に向き合いながら、国際社会で活躍し未来に向けて持続可能な発展を目指している国なのでこれからも自然と伝統を守りながら、世界中から注目を集めていくことでしょう。